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〔公営〕企業会計方式

 水道事業などの法適用企業の会計方式。その特徴は次の通り。

(1)現金主義ではなく発生主義である・・・普通会計(官公庁会計/地方自治法に基づく会計処理で、現金による収入または支出を基準としており資産等の概念はない)では現金の収入及び支出の事実に基づいて経理処理される現金主義会計であるのに対し、現金の収支の有無にかかわらず経済活動の発生という事実に基づき経理する発生主義会計である。

(2)期間計算(費用配分)という概念がある・・・現金支出のうち、その年度の収益の獲得に役立ったと考えられる部分だけがその年度の費用として認められ、翌年度以降の収益に見合う部分は資産として繰り延べられる(減価償却費等)。

(3)収益的収支資本的収支がある・・・普通会計では全ての収入と支出を一括して差引き、剰余金を計算するが、①当年度の営業活動などの損益取引に基づくもの(収益的収支)と、②施設整備(投下資本の増減)に関する取引に基づくもの(資本的収支)とに区分される。

  ①<水道事業の場合>収入:水道料金など。支出:受水費・人件費・動力費・減価償却費など。

  ②<水道事業の場合>収入:給水分担金・新設改良施設工事納付金など。支出:建設改良費・企業債償還金など。収入額が支出額に対し不足する額は過年度分損益勘定留保資金で補填。

(4)公営企業会計は、企業会計であるとともに官公庁会計でもあるため、民間の企業会計と”予算”の概念がある。そのため、①予算に対する決算=決算報告書と②会計決算=財務諸表の2本立てとなっている。また、公営企業法施行令第9条第3項において「損益取引」と「資本取引」との区分の原則があるため、予算においても、決算したときに「損益計算書」に計上される収益的収入支出の予定額と、「貸借対照表」に計上される資本的収入支出の予定額の2本立て予算になっている。そして、収益的収入支出の予定額は「発生主義」を採用しているが、資本的収入支出の予定額は「現金主義」を採用しているため、資金不足が生じてしまう。その不足額を補てんするための制度が必要となり、消費税及び地方消費税資本的収支調整額・減価償却費など「現金支出」を伴わない支出が補てん財源を構成することになる。<図解.pdfもご参照>

(5)公営企業はサービスや財貨を提供して経済活動を行っている公的事業体である。その経済活動について、的確な方針の樹立や市民に対する企業活動の状況報告をするため、損益や財産の状況を正確に把握することが求められている。具体的には、建設改良のため投下された資本はいったん資本的収入及び支出として経理されるが、翌年度以降において収益的支出の費用(減価償却費)として配分され、下水道事業でいえば汚水処理分は使用料対象経費という扱いになる。このように経理されることで、財政状態と経営成績が明らかになり、その分析を基に将来の経営計画の策定が可能となる。なお、資本的支出に計上される企業債償還金の財源は、収益的支出で現金支出が伴わない経費として計上される減価償却費等により留保された資金(留保資金)を財源として充てることができることになっている。

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